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2012.05.26

みなし労働時間制

みなし労働時間制 トモノ社労士事務所 www.tomono-sr.com/

夏に向けセミナーを企画中の、社労士のトモノです。

さて今回から労働時間制について取り上げます。
その第一弾が「みなし労働時間制」(以下「みなし」)です。
よく営業職に適用されていますが、正直、かなり誤解されて運用されています。


みなしは労基法第38条に定められています。順序立てて確認してみましょう。
①「労働時間の全部または一部について、事業場外で業務した場合で労働時間を算定し難いとき」
 ↓原則は…
②「所定労働時間労働したものとみなす」
 ↓例外は…
③「その業務を遂行するために通常所定労働時間を超えて労働することが必要なときは、当該業務の遂行に通常必要とされる時間労働したものとみなす」
 ↓更に労使協定がある場合は
④「協定で定める時間を通常必要とされる時間とする」
 ↓更に
⑤「協定で定める時間が法定労働時間を超える場合は、労基署へ届け出る」

とまぁこんな感じで、みなしは「フロー」にそって順序立てて理解・適用することがポイントです。


よくある勘違いが、みなしを「月単位」で適用していること。
例えば営業職などで「月みなし残業30時間」として固定残業代を支払い、それでよしとしているケースです。 
法の趣旨から言って間違いでしょう。厳密に言えば、みなしは「日単位」で適用するものなんです。
例えば、今日の営業先は遠方なので「今日の労働時間は10時間とみなす」とか。
例えば、今日は定時前に帰社できそうなので「今日の労働時間は8時間とみなす」とか。

ちなみに1日のうち内勤と外勤が混在しているケースでは(営業職もこのケースがほとんどでしょう)、
①内勤は別途労働時間を把握し、外勤はみなしを適用
②内勤と外勤を合わせてみなしを適用(当然、内勤時間<みなしとなる)
の2つの方法が考えられます。

ちなみに終日内勤の日は、みなしが適用できません。なぜなら、労働時間が把握できるからです。(①に非該当)
また外勤中であっても労働時間が把握できる場合も、みなしは適用できません。(同上)
例えば、予め行動予定が分かっているような場合や、携帯電話で会社から時折指示を仰いでいるような場合です。(但し携帯を持っているだけでみなしが適用されない、といものではない)

なにはともあれ、みなしは日単位で適用するもの、今回最もお伝えしたいことです。(ちょっと面倒で実務的ではありませんが…)


またみなしは営業職以外でも適用可能です。
例えばスタッフ職(事務職)でも、「県外への出張」の場合に適用できます。
それが終日出張であれば、例えば前述の②を適用してその日は8時間(所定労働時間)働いたこととみなすことができます。

みなしを適用する場合は、必ず就業規則への定めが必要になります。
また④の労使協定ですが、これは義務ではありませんので、会社としては同協定を締結しない方が運用しやすいかもしれませんね。(実際締結している会社は少ないのでは)

あとみなしは労働時間の「例外」ですので、みなしが絡んだ裁判では、みなしを厳格に判断される傾向が強いということは頭の隅に入れておいてください。(これを「例外規定の厳格解釈」という)
要するに、労働者がある程度納得できるような運用をしないと、争いになった場合、会社は負けるリスクがかなり高いということです。みなしと実態がかなり乖離しているようなケースは要注意ですよ!


いかがでしたか、みなし。
法律で具体的に定められていないからでしょうか、いろいろ誤解されて運用されているケースが散見されるのも事実です。
実態に即して運用することが何より大切になります。
では!
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Posted at 13:09 | 労働時間 | COM(0) | TB(0) |
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