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2012.04.28

懲戒処分② 懲戒処分の種類

懲戒処分② 懲戒処分の種類 トモノ社労士事務所 www.tomono-sr.com/

GWは掃除から始める、社労士のトモノです。

今回は前回に引き続き懲戒処分を取り上げます。
懲戒処分にはどんな種類があるのか、またその概要について解説します。

まず懲戒処分については特に労働法には定めがありません。(減給の限度規定除く)
よってどのような懲戒処分を適用しようが使用者の自由です。但し前回やったように、その内容の合理性と就業規則への規定は必要です。


では一般的によくある懲戒処分を軽い順に解説します。

①戒告
厳重に注意することです。

②けん責
注意しかつ「始末書」を提出させることです。
ちなみに始末書は、強制的に提出させることはできないとされています。提出するもしないも本人の心次第ということです。未提出に対して改めて懲戒処分することもできません。
では提出しない場合どうしたらよいでしょう?その場合は「業務報告書」として提出させればOKです。
こちらは業務命令ですので、従業員は従う義務があります。

③減給
文字通り減給すること。但し減給の限度額については、労基法に下記のような定めがあります。
(1)1事案では1日分の平均賃金の半分
(2)複数の事案では総額1ヶ月分の賃金の10分の1


例えば「1日の平均賃金が1万円、1ヶ月分の賃金の10分の1が2万円」である従業員を減給処分するとします。
1事案に対する限度額は、1万円の半分の5000円となります。
(あまり現実的でないですが)例えば月5回の事案に対する限度額は、5000円(1事案の限度額)×5回=25,000円となるのですが、(2)の制限により2万円となります。
残りの5000円は翌月減給可能です。
(平均賃金については「賃金③ 平均賃金」を参考に)

④出勤停止
文字通り出勤停止させることです。通常はその間の賃金を支払いません。「ノーワークノーペイ」という考え方です。通常は長くて1週間くらいでしょう。
前回も解説しましたが、証拠隠滅を防ぐために本人を自宅待機させることがあります。その場合、自宅待機中の賃金を支払わないと「出勤停止」とみなされます。
懲戒処分は「二重処分の禁止」という大原則があるため、本来課したい処分を課すことができなくなってしまいます。要注意です。
(二重処分の禁止については「懲戒処分① 懲戒処分のルール」を参考に)

⑤降格
例えば部長から課長へ下げる等、人事上の格付けを下げることです。
通常は降格に伴い賃金が下がりますが、これは賃金表に従ってごく当然に下がるということです。
ですので「減給」処分とはならず、「二重処分」となりません。

⑥諭旨(ゆし)解雇(諭旨退職)
平たく言うと、懲戒解雇相当の行為をした従業員に対し「解雇するとあなたの経歴に汚点が残るから、自ら退職届を提出すれば自己都合として扱ってあげますよ。しかも退職金も払ってあげますよ。」というものです。
通常は退職届を提出させる期限を設け(例えば諭旨解雇通知から5日以内)、その間に提出がなければ懲戒解雇にします。
使用者側の温情?もちろんそのような意味もありますし、解雇すると助成金がもらえなくなったり、会社の評判に悪影響が及ぶことを防ぐ意味もあったりします…いろいろ意味ありげな処分と言えます。
ちなみに「諭旨」とは「さとす」という意味です。

⑦懲戒解雇
いわゆる「クビ」です。詳細は近日取り上げます。


繰り返しますが、上記の懲戒処分は労働法上の定義はありませんので、会社として導入するには必ず就業規則への定めが必要です。

ではまた。
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Posted at 22:13 | 懲戒処分 | COM(0) | TB(0) |
2012.04.22

懲戒処分① 懲戒処分のルール

懲戒処分① 懲戒処分のルール トモノ社労士事務所 www.tomono-sr.com/

最近ゴスペルにはまっている、社労士のトモノです。

今回からいよいよ「懲戒処分」です。
懲戒処分とは、違反行為や不法行為をした労働者を処分することです。いわゆるペナルティ。

懲戒処分をする場合、実は「5つのハードル」をクリアしなくてはいけません。
1つでもクリアしていないと「懲戒権の濫用」として処分が無効となる可能性が高いのです。
これらは、過去の裁判例から確立された「判例法理」や「労働契約法」に基づくものです。
懲戒処分の最たる「懲戒解雇」も同じ考え方です(懲戒解雇については後日取り上げます)。


今回はその5つのハードルを順番に解説します。

①就業規則に定められた「懲戒事由」と②「懲戒の種類」かどうか
処分するには合理的な根拠規定が必要ということです。
一方で、規定がなくても元来使用者の固有の権利として処分できるという説もあります。確かに従業員10人未満の事業場では就業規則の作成義務はありませんから、そのような事業場は永遠に懲戒処分できないという理屈になってしまいます。
実務では無用のトラブルを防ぐ意味でも、10人未満の事業場でもしっかりと就業規則に定めることをお勧めします。
懲戒の種類は「けん責」「減給」「出勤停止」「降格」「諭旨(ゆし)解雇」「懲戒解雇」などがあります。これらについては後日取り上げます。

③行為(原因)と処分(結果)とのバランスはとれているか
例えば、遅刻3回で懲戒解雇することってできるでしょうか?
常識的に考えて重すぎますよね。懲戒権の濫用となり無効となるでしょう。
行為に対する処分のバランスには注意しましょう。あと懲戒暦は必ず書面で残しておくことを強くお勧めします。

④処分の手続きはちゃんとされているか
必ず弁明の機会(労働者本人の言い分を聞く機会)を与えましょう。必ずです。
その他、「懲戒委員会の開催」や「労組との協約上の協議」を経て処分することを規定している場合、その手続きを経ずにした処分は原則無効になります。
特に「懲戒委員会」は無理して規定しない方がいいかも。よく考えましょう。

⑤二重処分をしていないか
1つの違反行為に対して複数の処分をしてはいけません。
例えば違反行為をした労働者が証拠滅失することを防ぐために、本人をしばらく自宅待機させる場合があります。
その場合、自宅待機を「出勤停止」とするとそれで1つの処分とみなされます。その後「減給」など他の処分をすることはできないということです。注意しましょう。(この場合、自宅待機させる間は賃金を支払うことです)
過去に1度処分した違反行為を持ち出して、改めて処分することも当然できません。


処分をする場合、この5つのハードルを1つ1つクリアできているか必ず確認しましょう。
全てクリアできてようやく処分できるものなのです。
懲戒処分の5つのハードル、とても大切なテーマでした!
では。
Posted at 00:05 | 懲戒処分 | COM(0) | TB(0) |
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