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2012.03.11

労働条件の不利益変更

労働条件の不利益変更 トモノ社労士事務所 www.tomono-sr.com/

先日、前職の同期の結婚式に出席し、まるで同期会のように盛り上がった、社労士のトモノです。

さて今回は「労働条件の不利益変更」です。(以下「不利益変更」)
現在の労働条件を、労働者にとって不利となる労働条件へ変更することをいいます。
賃金カットがその代表例でしょう。その他、休日を減らしたり、所定労働時間を増やす場合等。

今のご時世、不利益変更を実施する企業は多いのですが、一方で労使トラブルの多発地帯ともなっています。
今回は不利益変更をする上での注意点を解説します。非常に非常に大切なテーマです。


まず大前提として「不利益変更が会社運営上必要不可欠であるという合理的理由」が必要です。
その合理的理由が「変更により労働者が受ける不利益」を上回っている必要があります。


では具体的にみてみましょう。
まず「労働者の個別の同意」を得ることが原則となります。

この際の注意点です。
「労働者の自由な意思」によって同意を求めること。 
 「詐欺」や「強迫」により同意を求めることはNG。その場合、労働者は取消しを求めることができます。
 「錯誤」も然り。その場合、労働者は同意は無効であると主張できます。
・同意は口頭でも構わないが、なるべく書面で残すこと。
・「暗黙(黙示)の同意」は要注意。 
 自由な意思に基づいてなされたものと認めるに足りる、合理的な理由が客観的に存在することが必要です。
・変更後の労働条件の内容が、労基法や労働協約、就業規則よりも下回っていないこと。 
 例えばとある労働者の初任給(20万円)を下げる場合、就業規則に初任給19万円と規定されていれば、19万円を下回る変更はできません。
※これは「労働規則の優劣」でやりましたよね。


では、労働者の個別の同意が得られない場合はどうすればよいのでしょうか?
あるいは、労働者が多くいちいち個別の同意を得ることが非効率的な場合は?

その場合は「就業規則の変更」によります。
しかしその変更には「合理性」が必要となり、その判断基準は次の5つです。これらは総合的に判断されます。
①労働者が受ける不利益の程度
②労働条件の変更の必要性
③変更後の就業規則の内容の相当性
④労働組合等との交渉の状況
⑤その他の就業規則の変更に関わる事情

更に「変更後の就業規則を労働者に周知」させることも必要条件です。
また「個別の同意」と同様、変更後の就業規則が労基法や労働協約の内容よりも低い場合はNGです。


実務では、上記のことに注意しつつ、使用者は労働者へ誠実に説明責任を果たすことが最も大切でしょう。
特に賃金カットする場合は、まず役員が先陣を切るくらいの覚悟が必要です。
あと一度に減額するのではなく、数年かけて減額していくという「経過措置」や「代替措置」を踏むことも大切。
強引にやっては労使トラブルや社員のモチベーションに大きく影響します。


ちなみに今回の主な内容は「労働契約法」に規定されています。
労働契約法とは、労働契約に関する民事的ルールを定めたものです。過去の判例から確立されてきたものが明文化されていたりします。
今回の「就業規則の変更」についても然り。実は過去の判例から確立されてきたものなんです。


ということで、今回は非常に重要なテーマでした。ではまた!
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